杏MAP导航

検索

JAPAN-RELIGION-POPE JAPAN-RELIGION-POPE 

教皇、安倍首相を访问、各界要人と会见

教皇フランシスコは、総理大臣官邸で安倍首相や各界要人との会见を行われた。

教皇フランシスコは、11月25日、都内の総理大臣官邸に安倍晋叁首相を访问された。

安倍首相は、2014年6月、バチカンを访问し、教皇フランシスコと会见している。

教皇は、安倍首相とおよそ30分にわたる会谈を行った。

次いで教皇は、同じく官邸内で、日本の各界要人および驻日外交団との集いに出席された。

安倍首相の挨拶に続き、教皇は参加者を前に言叶を述べられた。

教皇ははじめに、それぞれの立场から日本の人々の発展に尽くす各界関係者に挨拶を述べた。

教皇は、この朝、天皇陛下にお会いできたことに深い感谢を表されると共に、新しい时代の始まりにあたり、天皇陛下のご活跃を愿い、皇室をはじめ、すべての日本国民に神の祝福を祈られた。

バチカン市国と日本の友好関係の古くからの歴史に触れつつ、教皇は、最初に访れた宣教师たちが日本に抱いた认识と赏賛、特に1579年、イエズス会士アレッサンドロ?ヴァリニャーノが书き残した「わたしたちの神が人间に何を与えたかを见たければ、日本に来ればよい」ということばを引用された。

また、教皇は、両国関係を深めるだけでなく、そのおかげで大きな紧张や困难をも乗り越えさせた、文化的、外交的使节の往来、その有益な交流に言及した。

教皇は、今回の访问のテーマ「すべてのいのちを守るため」は、すべてのいのちがもつ不可侵の尊厳と、あらゆる苦难の中にいる兄弟姉妹に、连帯と支援を示すことの大切さを认识すること、と话された。

教皇はこれに関し、今回、东日本大震灾の被灾者の方々のお话をうかがい、その大変な経験と、今も困难な状况に深く心を痛めた、と语られた。

前任の教皇たちの足跡に従い、神に切に愿い、すべての善意ある人に呼びかけたい、と述べた教皇は、人类の歴史において、広岛と长崎に投下された原爆によってもたらされた破壊が二度と繰り返されないよう、阻止に必要なあらゆる仲介を推进するよう、アピールされた。

民族间、国家间の纷争は、対话によってのみ有効な解决を见いだせることを歴史は示していると教皇は话し、核问题は、多国间のレベルで取り组むべきとの确信を示された。

日本は、教育、文化、スポーツ、観光の分野において、人と人との交流を促进する重要性を理解してきた、と教皇は述べ、それが平和という建物を强固にする、调和、正义、连帯、和解に、大いに贡献することを知っているためである、と话した。

教皇は、来年日本で开催されるオリンピックとパラリンピックに触れ、これらの大会が、国や地域を越えて、人类全体の幸せを求め、连帯の精神をはぐくむ、推进力になることを确信している、と述べられた。

教皇はこの数日间に、长い歴史の中ではぐくまれ、大切にされてきた日本のすばらしい文化遗产と、日本古来の伝统文化を特徴づける宗教的、伦理的な优れた価値に、あらためて感铭を受けた、と语られた。

そして、异なる宗教间のよい関係は、平和な未来のためだけでなく、现在と未来の世代が、真に公正で人间らしい社会の基盘となる道徳规范の大切さを认识できるようになるために重要である、と话された。

桜の花に象徴される、日本の自然の美しさに触れた教皇は、地球を自然灾害だけでなく、人间の手による搾取と破壊から守り、次の世代に手渡すべき贵重な遗产として见るよう招かれた。

地球保全のための统合的アプローチには、ヒューマン?エコロジーの考虑も必要、と述べた教皇は、広がりつつある贫富の格差に言及。人间の尊厳をすべての中心に据えること、世代间の连帯、忘れられ排除されている人々、とくに若者たち、高齢者、孤独に苦しむ孤立した人への寄り添いを愿われた。

そして、各国、各民族の文明は、その経済力によってではなく、困穷する人にどれだけ心を砕いているか、いのちをはぐくみ、豊かにする能力があるかによって测られる、と话された。

翌日、访日を终了する教皇は、このたび受けた招待と心からのもてなしに、またそのために尽力したすべての方々の寛容さに、あらためて感谢を述べられた。

教皇は、よりいっそういのちを守り、人类すべての尊厳と権利を尊重する社会秩序の形成の努力を励ましつつ、日本のすべての人々に神の豊かな祝福を祈られた。

首相官邸での、要人及び外交団との集いにおける、教皇フランシスコのスピーチ全文は、以下のとおり
(カトリック中央协议会訳)

***

教皇の日本司牧访问
教皇のスピーチ
政府および外交団との恳谈
2019年11月25日、首相官邸大ホール

 内阁総理大臣阁下、
 政府高官の皆様、
 外交団の皆様、
 お集まりの皆様、

 まず総理大臣阁下の歓迎のおことばに感谢申し上げます。そして政府高官の皆様と外交団の皆様に、谨んでごあいさつ申し上げます。皆様はそれぞれのお立场において、平和のために、そしてこの崇高な日本という国の人々、および皆様が代表される国々の民の発展のために尽力されていらっしゃいます。わたしは今朝天皇陛下にお会いできたことに大変感谢しております。この新しい(令和という)时代の始まりにあたって、天皇陛下のこれからのご活跃を愿い、皇族の皆様、とりわけすべての日本国民に、神の祝福をお祈りします。

 バチカン市国と日本の友好関係の歴史は古く、贵国を最初に访れた宣教师たちが日本に対して抱いた认识と赏賛に根ざすものです。1579年にイエズス会士のアレッサンドロ?ヴァリニャーノが书き残した「わたしたちの神が人间に何を与えたかを见たければ、日本に来て、见ればよい」ということばを思い起こすだけで十分です。歴史的に両国间の交流の机会は多く、その関係を深めてきた文化的、外交的使节の往来があったおかげで、大きな紧张や困难も乗り越えることができたのです。このような交流は両国にとって、政府レベルにおいても有益なものとなりました。

 わたしは、日本のカトリック信者の信仰をさらに揺るぎないものとするために来ました。贫しい人に対する爱のわざを、また国民であることに夸りをもつ国に尽くす姿を确认しました。国家として日本は、不遇にある人や障害をもつ人の苦悩に対しとりわけ敏感です。今回の访问のテーマは、「すべてのいのちを守るため」です。これは、すべてのいのちがもつ不可侵の尊厳と、あらゆる苦难の中にいる兄弟姉妹に连帯と支援を示すことの大切さを认识するということです。これに関し衝撃を受けたのは、(东日本大震灾で)叁重の灾害に遭われたかたがたのお话をうかがったときでした。被灾者の皆様が大変な経験をされ、それによって今も困难な状况におられることに深く心を痛めています。

 前任の教皇たちの足跡に従って、神に切に愿うとともに、すべての善意ある人に呼びかけます。人类の歴史において、広岛と长崎に投下された原爆によってもたらされた破壊が二度と繰り返されないよう、阻止するために必要なあらゆる仲介を推し进めてください。民族间、国家间の纷争は、そのもっとも深刻なケースにおいてさえ、対话によってのみ有効な解决を见いだせること、そして対话こそ、人间にとって唯一ふさわしく、恒久的平和を保証しうる手段だということを歴史は教えています。核の问题は、多国间のレベルで取り组むべきものだと确信しています。すなわち、政治的?制度的プロセスを促进することで、コンセンサスとより広范な国际的行动を创造することができるからです。

 出会いと対话の文化――これは见识と展望と広い视野があって成り立つものです――こそが、より正义と友爱に満ちた世界を建设するために重要なのです。日本は、教育、文化、スポーツ、観光の分野において、人と人との交流を促进する重要性を理解してきました。それが、平和という建物を强固にする、调和、正义、连帯、和解に大いに贡献することをご存じだからです。その际立った例を、オリンピックの精神に见ることができます。世界中からアスリートが竞技に参加しますが、それは、敌対心にではなく、最高のパフォーマンスの追求に基づいてのことです。わたしは来年日本で开催されるオリンピックとパラリンピックが、国や地域を越えて、家族であるわたしたち人类全体の幸せを求める、连帯の精神をはぐくむ推进力になると确信しています。

 この数日间に、何世纪にもわたる歴史の中ではぐくまれ、大切にされてきた日本のすばらしい文化遗产と、日本古来の文化を特徴づける宗教的、伦理的な优れた価値に、あらためて感铭を受けました。异なる宗教间のよい関係は、平和な未来のために不可欠なだけでなく、现在と未来の世代が、真に公正で人间らしい社会の基盘となる道徳规范の大切さを认められるよう导くために重要なのです。今年2月にアル=アズハルの大イマームとともに署名した「世界平和と共存のための人类の友爱に関する文书」の中でわたしたちは、家族である人类の将来のために共有する课题に促され、「対话の文化を、とるべき态度として协働を、方法?基準として相互认识を採択」しました。

 日本を访れる人はだれしも、この国の自然の美しさに感嘆します。この自然の美しさは、何世纪もの间、诗人や芸术家によって表现され、とくに桜の花の姿に象徴されてきました。しかしながら、桜の花のはかなさに、わたしたちの共通の家である地球の脆弱さも想起するのです。地球は自然灾害だけでなく、人间の手によって贪欲に搾取されることによっても破壊されているのです。国际社会が被造物を守る使命を果たすのは困难だとみなすとき、ますます声を上げ、勇気ある决断を迫るのは若者たちです。若者たちは、地球を搾取のための所有物としてではなく、次の世代に手渡すべき贵重な遗产として见るよう、わたしたちに迫るのです。わたしたちは「彼らに対し、むなしいことばでではなく、诚実にこたえなければなりません。まやかしではなく、事実によって、こたえるのです」(2019年「被造物を大切にする世界祈愿日」教皇メッセージ2)。

 この点において、わたしたちの地球を保全するための统合的アプローチは、ヒューマン?エコロジーをも考虑しなければなりません。保全のための责任ある取り组みは、広がりつつある贫富の格差、すなわちグローバルな経済システムにおいて、特権的なごく少数の人が甚だしい富に浴している一方で、世界の大半の人は贫困にあえいでいる、という事実に立ち向かうことを意味します。これについて、日本政府がさまざまなプログラムを促进しておられることを存じております。国家间の协働责任の意识を高める启発を続けてくださるよう励まします。人间の尊厳は、社会的、経済的、政治的活动、それらすべての中心になければなりません。世代间の连帯を促进する必要があり、社会生活においてどんな立场にあっても、忘れられ、排除されている人々に思いを寄せなければなりません。わたしは、とくに若者たちのことを考えます。彼らは成长过程でのさまざまな困难に直面して、押しつぶされそうに感じてしまうことも少なくありません。同様に、高齢者や、孤独に苦しむ孤立した人のことも考えます。结局のところ、各国、各民族の文明というものは、その経済力によってではなく、困穷する人にどれだけ心を砕いているか、そして、いのちをはぐくみ豊かにする能力があるかによって测られるものなのです。

 访日が终わろうとする今、今回ご招待を受けたことに、そして心からのおもてなしを受けたことに、またこのおもてなしがうまく运ぶように尽力してくださったすべてのかたがたの寛容さに、あらためて感谢いたします。このような思いをお伝えすることで、これから皆様の努力によって、よりいっそう生命を守り、人类家族すべての尊厳と権利をいっそう尊重する社会秩序が形成されますよう、応援したいと思います。皆様と皆様のご家族、そして国民の皆様に対し、神の祝福が豊かにありますよう祈ります。
 ありがとうございます。

25 11月 2019, 14:56